インドと日本の間で

インドと日本の間で感じるこちらを中心に、つれづれなるままに。

稽留流産【後編②】

2022年4月11日(月)

深夜1時 内臓を誰かに握りとられるような痛みで目が覚める

前日に楽しくZumbaで汗を流したり

インドカレーを食べに行ったり

畑の石拾いをしたりと、クタクタになった私は

家に帰るとベッドでいつの間にか眠ってしまっていました。

その夜中。

呼吸ができなくなりそうな苦しさで飛び起きました。

誰かの腕が私のお腹をめがけて天井から伸びてきて、

内臓を持っていかれるような感覚。

苦しくて気持ち悪い。

なんとか呼吸を整えようと意識して、

もう一度ベッドに横になり眠りについた。

 

この日の経験は忘れられない程の衝撃でした。

 

2022年4月15日(金) 3回目の婦人科受診

心拍が聴こえない。

いつも通り、バスを乗り継ぎ1時間かけて病院へ。

いつもなら、病院に到着する頃にはバス酔いでフラフラなのに、

今日はバス酔いしなかった。

前回の受診日から今日までの2週間の間、

わりと調子が良く、なんだか胸がザワザワ。。。

前回の内診で、「胎嚢の中の赤ちゃんの大きさが小さい」

と言われていたし、もしかしたら。。。と嫌な考えばかりが

頭の中に浮かんでくる。

予約時間通りに診察室に呼ばれ、内診。

前回同様、モニターを見たまま、黙っているドクター。

嫌な空気。

カーテンが開き、「一緒に見てもらえますか?」と声がかかる。

 

「赤ちゃんの成長が止まっています」

 

心が止まった。

 

「胎嚢の大きさも前回と変わっていませんね。

 赤ちゃんの大きさは5mmと測れますが、

 成長が止まっています」

 

涙が出ないように自分の心を必死でコントロールした。

 

内診台から降り、着替えて、改めてドクターの話を聞く。

 

「今後の選択肢としては2つあります」

「手術をして、①お腹の赤ちゃんを取り出すか、

 ②自然に出てきてくれるのを待つか」

 

私の血小板の数値のことを考えると、

自然排出は出血量があるため、手術を選択した方がいいのでは?

とドクターは提案しましたが、

私は、自然に出てきてくれるのを待ちたいと伝えました。

 

ドクターは、私の意思を尊重してくれ、

自然排出を待つ上で私の体にとってのリスクや対応について

説明してくれました。

 

「サラサラとした血が止まらず、出血し続けるような場合は

 すぐに病院に電話をすること。不安な症状があればすぐに

 連絡をしてください」と。

「ほとんどの方が自然に出てくるのを待ちますよ」とも。

 

そして私はこれだけは確認したい、と思い、

涙を堪えながら、

「つわり症状が辛すぎて、“もう嫌だ”と考えてしまった自分がいました。

 その気持ちが赤ちゃんに伝わってしまったんでしょうか?」

と質問しました。

ドクターの答えは「いいえ」

 

「7週の流産は、受精卵の段階での染色体異常などの

 影響が大きいので、それは関係ないです」と説明してくれました。

 

診察を終え、

 

診察室を出るときも

病院から出るときも

バスに乗っている間も

 

何度も涙が溢れそうになりましたが、

 

その度に心を強くして堪えました。

 

泣き虫だったはずの自分が、

こんなにも強くなれたことに驚きました。

 

帰宅して、家で仕事をしている主人にもバレないように、

部屋にこもって静かに泣きました。

 

自分の中で気持ちの整理がつくまでは

誰にも話さない、と心に決め、

同じ経験をされた方のブログやYouTubeを観て過ごしました。

 

助産師HISAKOさんのYouTube

乳がんと闘った女性の前向きに生きる姿を描いた

「あなたのママになるために」という映画

 

などなど、多くの女性の言葉のおかげで

落ち込んでいる心を強く立ち上がらせてもらいました。

 

中には、稽留流産と判明した後に、心拍がまた聴こえ、

出産された、という方もいました。

 

もしかしたら私のお腹の小さな命も生き返るかもしれない。

もしかしたら自然排出になるかもしれない。

 

でも確かに今この瞬間には、

まだ私のお腹の中には小さな命が存在している。

 

身に起こる事全てに意味がある。

 

そう信じて、学び続けながら、

元気に明るく過ごしていこう!と

流す涙がなくなるまで泣いた夜、決意しました。

 

 

稽留流産【後編③】へ続く